ブルックナー 交響曲第5番

スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ/ザールブリュッケン放送交響楽団

(ARTE NOVA)

★★


[hitoderan's opinion]
 シンフォニー5番は私のベスト・オブ・ブルックナーです。なぜなら、壮麗でいながらストイックな響きが一番出ているのが5番だと思うからです。また、このスクロヴァ&ザールブリュッケンの演奏はコストパフォーマンスに優れたブルックナーとして一般に広い支持を得ていますが、その中でも白眉なのがこの5番です。ベスト・オブ・5番。
 ブルックナーの音楽はイン・テンポで進めるのが上策と言われます。この演奏も御多分に漏れずイン・テンポです。金管の響きは完璧、華美に流れない弦楽器。このオーケストラの贅肉の無い響きは、ブルックナーの音楽にこの上なく合うように感じます。そしてティンパニはキレっぱなし(最高)。特に、金管の大音響によって構成される息の長いクレッシェンドを全て集約して叩きつける、ティンパニの最後の一撃はいつ聴いても悶絶します。
 一つだけ難を言うとすれば、曲が長い(73分)ことです。最初は構造を把握できないので聴くのが大変ではありますが、逆に言えば1枚のCDが長く楽しめるのでいいことなんではないでしょうか。4楽章だけ聴いたりでもいいでしょうし(それでも25分ですが--;)。
 また、発売元がARTE NOVAからBMGに移って値段が上がってしまいました(それでも1000円ちょいですが)ので、BMGの交響曲全集ボックスで買うか、ARTE NOVAの中古を探すのがいいような気がします。
 追伸>いつの間にかスクロヴァのショス5とか出てた。オケはミネアポリス。うーん、想像がつかない・・・。

ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー/ソヴィエト国立文化省交響楽団

21'05, 17'20, 16'08, 23'07 [1984年] [BVCX-38009/38010]

ハース(原典)版。モスクワでの録音。

(BMG)

★★★

ヘルベルト・ブロムシュテット/バイエルン放送交響楽団

19'41, 17'07, 12'07, 22'35 [2005年7月24日] [RIT-5005]

海賊盤。オットーボイレンでのライブである。

(Ritardando)

エリアフ・インバル/ケルン=WDR交響楽団

20'34, 14'22, 14'39, 23'12 [2005年7月22日] [RIT-5007]

海賊盤。エーベルバッハでのライブである。

(Ritardando)

オイゲン・ヨッフム/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団

22'13, 20'48, 13'54, 25'40 [1986年12月3,4日] [TAH247]

(TAHRA)

★★

セルジウ・チェリビダッケ/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団

22'43, 24'14, 14'32, 26'10 [1993年2月] [TOCE-11614/11615]

(EMI)

★★

ギュンター・ヴァント/ベルリン=ドイツ交響楽団

21'31,15'47,14'12, 25'17 [1991年10月6日] [KICC863/PH09042]

ハース(原典)版。ベルリンのコンツェルトハウスでのライブである。

(hänssler)

★★★

ギュンター・ヴァント/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団

20'55,15'38,14'02, 25'02[1995年11月29日/12月1日] [PH06012]

(hänssler)

★★★

ジュゼッペ・シノーポリ/シュターツカペレ=ドレスデン

20'51, 18'48, 13'30, 23'28[1999年3月] [UCCG-1029/469 527-2]

ゼンパー・オーパーでの録音。

(DG)

★★★

ロヴロ・フォン・マタチッチ/フランス国立管弦楽団

20'31,18'44,12'33, 25'11[1979年5月21日]

(naive)

★★

ハインツ・レーグナー/ベルリン放送交響楽団

19'38,14'38,13'47,19'59 [1983年9月~1984年1月] [TKCC-30616]

(Schallplatten/徳間ジャパン)

★★

フランツ・コンヴィチュニー/ライプツィヒ=ゲヴァントハウス管弦楽団

21'35,19'05,14'01, 26'26[1960年] [COCO-75402/75403]

ハース(原典)版。

(DENON)

★★★

ベルナルト・ハイティンク/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

21'06,16'44,13'20, 25'22 [1988年]

(PHILIPS)

★★